~“最新こそ最良”と胸を張れる開発を。それがPINGのブレない理念~
パターに求めるパフォーマンスは、まさに人それぞれです。PINGでは1959年の創業以来、特にパターに関しては常に膨大なモデル数を開発し、ゴルファーが自由に選択できるラインアップを心がけてきました。それが「PLAY YOUR BEST」というブランドスローガンを具現化した、ブレない開発マインドの特徴となっています。
豊富なラインアップ、自由に選べる選択肢。たしかにゴルファー本位のクラブ開発ですが、選択肢が多くなればなるほど選べなくなってしまうのも人間であり、PINGのパターラインアップを見て「こんなにたくさんあったら選べない!」と指摘するゴルファーも少なからずいらっしゃいます。そこでPINGではパターフィッティングイベントを開催したり、iPINGというパター専用のフィッティングアプリを開発したりと、ゴルファーがそれぞれの理想を叶えるパターをスムーズにかつ正確に選んでいただけるよう、独自のフィッティング環境を構築することが重要と考えてきました。
そのフィッティングプロセスに連動し、モデル別の特性を誰にでもわかりやすく“明示”しているのがPINGパター固有の“シャフトラベル”です。
PINGのパターには、ブルー・グリーン・レッドのラベルがシャフトに巻かれています。これはゴルファーの“ストローク”にマッチしやすいヘッドのアーク(軌道)特性を示したものです。
● ブルー/ストレートモデル
ヘッドを真っすぐ引いて、真っすぐ出すストロークを好むゴルファーには、フェースバランスタイプのパターを推奨しています。
● グリーン/セミアークモデル
軽いイン・トゥ・イン軌道でストロークするゴルファーにマッチするのが、セミアークタイプのモデルです。「ANSER」などヒール・トゥバランスのモデルはここにカテゴライズされます。
● レッド/アークタイプモデル
強いイン・トゥ・イン軌道でフェースの開閉を大きく使うタイプのゴルファーに向いている、トゥバランスのモデルです。
ゴルフショップなどでズラリとならんだPINGパターを見ると一瞬ひるんでしまうかもしれませんが、このシャフトラベルのカラーで見ていくことで、選択肢を素早く絞り込むことが可能です。iPINGが利用できる店舗やイベントならば、数球パットするだけでストロークのテンポや打点精度のチェックが簡単にでき、あなたの基本的なストロークタイプ(ストレート/セミアーク/アーク)が分かります。たとえば自分のストロークタイプがストレートならば、ブルーのシャフトラベルのモデルを実際に試していけばいいのです。
いかがでしょうか?ストロークタイプで並べてみると、ヘッドの形状だけでは見えてこない本当のパターの性格が見えてきます。最も意外に感じるのは、ネオマレット形状のHARWOODがクラシカル形状のANSERと同じ“セミアークモデル”に分類されていることではないでしょうか?もちろんこれには明確な理由がありますので、PINGのプロダクト担当者に解説してもらいました。
「奥行きのあるヘッド形状のHARWOODはフェース面のトゥ・ヒールだけでなく、ヘッド後方のトゥ・ヒールにもタングステンを搭載したことで、シリーズ最大のMOIを誇る直進性に優れたモデルです。これだけ聞くといかにもストレートタイプのストロークに合いそうに感じるかもしれませんが、実は完全なフェースバランスにはせず、あえてセミアークタイプに設定しているのです。これは実際のストロークのしやすさとヘッド特性のバランスを考慮した結果です。クラウン上に引いた3本のアラインメントラインをヘッド後方まで伸ばしていないのも、ゴルファーが感覚的にこのパターを扱いやすくし、理想のボール軌道に近づけて再現性を高めるための工夫です。」(PINGプロダクト担当/安斎伸弘)
シャフトに角度(ライ角)がついている以上、あまりストレートなストローク軌道になりすぎてもミスにつながる可能性があります。PING 2021パターには、視覚的なイメージと実際のストロークのギャップを発生させないための非常に細かい設計が施されています。
ちなみに、CA 70のようにセミアークモデルでもクラウンに長い一本のアライメントラインがあることで、アドレスした時点でストレートなイメージを自然に持ちやすいモデルもラインアップしています。
「実際のストロークタイプの動き方とゴルファーのイメージしている感覚は異なる場合がありますし、ヘッドのデザインや打感などによってもストロークのしやすさは変わってきます。ストロークタイプを参考に複数のモデルを実際に打っていただき、ご自分で“ピンっ!”ときたモデルをお使いいただくことが一番大切です。」(安斎)
“私が幸運だったのは、パター作りを
始めた時に
ゴルフクラブとはこうで
なくてはならないという
先入観が一つも
なかったことです”
“ヒール・トゥ・バランス”という物理的根拠を背景とした、従来型ではない独自の製品開発を進めつつ、使い手(ゴルファー個々)の感性を尊重したモデルバリエーションを重視したカーステン。そのマインドは、現在のパター開発にも受け継がれています。