1960年
ツアープロにフィッティング
「カーステンマジック」
カーステン・ソルハイムによって調整されたパターやアイアンを使用したプロが次々に優勝。"カーステンマジック"と呼ばれる。
1964年
すべてのクラブを均一にするために
ロフト&ライゲージの開発
クラブにプレイヤーが合わせなければならなかった複雑な構造から、クラブをプレイヤーに合わせることができるシンプルな考えに。
2011年
画期的なパターフィッティングツール
「iPING」リリース
パターフィッティングにスマートフォンアプリを導入。長年のノウハウとデータが蓄積されたiPINGのアプリ機能で、より緻密なフィッティングが可能に。
現在〜
60年以上変わることのない
ピンのフィッティング哲学
変わることのない一貫したフィッティング哲学で、多くのゴルファーに最適なクラブを提案。
ゴルフの概念を覆すことが
"やさしさ"につながる
1950年代初頭、GE(ゼネラル・エレクトリック)社に設計技師として勤務していたピンの創業者カーステン・ソルハイムは、ゴルフに親しむアマチュアプレーヤーでした。ただ、パターがどうにも苦手であったため、「うまく当たらないのならば、技術を磨くよりクラブをやさしくすればいい」という、技術者ならではの発想で自らパター製作に乗り出します。そして1959年に生み出されたのが、周辺重量配分設計の思想が反映された1-Aパターです。
1960年代に入ると、カーステンはツアープレイヤー達に自身が製作したクラブを提供しようと考え、パターやアイアンをツアー会場に持ち込みます。しかし、当初は独自の設計デザインによるクラブが全く受け入れられませんでした。
クラブの性能を証明する方法を思案したカーステンは、やがて「パフォーマンスを高めるためにはその人に合ったクラブを提供しなければならない」との考えに至ります。そして、プレイヤー個々に対応したクラブ長やライ角の調整を重ねる過程で"フィッティング"の原型となるメソッドが確立されていきました。
すると、彼が調整を施したクラブを使ったツアープレイヤー達が次々に好成績を記録。その評判は瞬く間に広がり、いつしか"カーステンマジック"と称されるようになりました。
また、当時のクラブは作り手の感覚頼みで製作されることが主流だったため、ライ角が常に均一ではないことに疑問を抱いたカーステンは、1964年に正確かつ意図した仕上がりを可能にする「ロフト&ライゲージ」を製作。ロフト角とライ角の調整が自在となったことで、プレーヤーがクラブに合わせなければならなかったこれまでの慣例を、クラブをプレーヤーに合わせる仕組みに変えていきました。
「いくら良い道具を作ろうがプレイヤーに
合わせなければ良い結果は出ない。
正しく調整し、正しく使ってもらうことが
最も大切だ」(カーステン・ソルハイム)
カーステンは自身が考案したこれらの仕組みをアメリカ中、そして世界中に広めたいと思いました。そこで「誰もがフィッティングができるように、私の分身を作ろう」と考え、それまでにフィッティングを行った人たちから得たデータを徹底的に解析。1972年、現在もフィッティングの基盤となっているカラーコードチャートを完成させました。
人間の身体は個々で背丈も腕の長さも違うため、まずはベストなクラブセッティングの基準となる共通指標を見つけ出す。彼がそれまでの経験から蓄積した膨大な情報をシンプルかつ明解な"カラーコード"に落とし込んだこのチャートシステムが、ピンフィッティングが広く普及する第一歩となったのです。
フィッティングは"特別"ではない
固定観念にとらわれない自由な発想により、ゴルフに様々な変革をもたらしたカーステンの理念は、今日のピンに脈々と受け継がれています。特にフィッティングシステムは、60年以上という長い年月の中で積み重ねられた経験と蓄積されたデータにより、今もさらなる改良が加え続けられています。
すべての人がゴルフを楽しむために何ができるのか?それはクラブに合わせるのではなく、あなたのスイングにクラブを合わせること。
フィッティングは決して特別なものではありません。自分のサイズに合った服を試着するような気軽な感覚で、プロゴルファーと変わらない手順と内容で最適なクラブ選びが可能です。
体型やミスのパターン、理想のプレースタイルや弾道など、ゴルファー個々の特徴や希望に柔軟に対応できるピンのフィッティングで、あなたにぴったり合うクラブをぜひ見つけてください。